はやとうりの味噌漬

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典座ネットブログ2015.1.7の記事

はやとうりはウリ科の野菜で、関東ではスーパーなどではあまり見かけませんが、道の駅などの直売所でよく並んでいます。鹿児島にはじめて渡来したため、古代日本で鹿児島の人々を指す隼人のウリ=ハヤトウリと名付けられたようです。
たくさんの実が成るため「千成瓜」とも呼ばれます。
気候にもよりますが、10~12月が旬です。

はやとうり

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大きく分けてクリーム色と緑色の品種があり、クリーム色の方はクセが少なくて緑色の方が少し野趣が強い風味です。
サラダやあえものなど生で食べるならクセがない方が無難な仕上がりになります。火を通す汁もの、炒めものや漬物などの場合はある程度風味が濃い方が味わいがあると思います。

はやとうりの味噌漬

はやとうりの味噌漬け

はやとうりの味噌漬け

味噌漬けの作り方は簡単です。

はやとうり

良く洗ったはやとうりの水気を拭き、半分に割ります。

はやとうり

スプーンなどで種をえぐって取り除きます。

ハヤトウリの味噌漬

味噌床は、味噌200gにみりん大さじ4~5、砂糖小さじ2を混ぜるだけです。
味噌はできれば一種類ではなく、主となる味噌を7~8割くらいにし、残りの2~3割を種類が違う別の味噌を加えて合わせ味噌にすると風味が良くなります。またあれば塩麹を大さじ1程度入れると味がまろやかになります。
下処理したはやとうりを味噌床に全体が隠れるように埋め、5日程度漬けておきます。

胡瓜や大根、ナスのように柔らかい食材の場合は、良く塩もみして内部の水気をある程度出してから味噌床に漬けた方が、味噌床が薄まらずに再利用しやすく、また早めに漬かるため有利ですが、はやとうりの場合塩もみをしても皮が固くてそれほどうまく揉み込めないことと、ある程度長く漬けないと中まで味が染みにくいので、塩もみをせず味噌漬けにして良いでしょう。

ハヤトウリの味噌漬

漬かり上がると、はやとうりから出た水分が味噌床を緩くしています。もう1~2回くらいは漬けることができ、最後は味噌汁にします。漬けた野菜の味が染み出た味噌汁は格別です。

はやとうりの味噌漬

1週間ほど漬けた状態です。右の一切れは味噌を水ですすいだ状態、あとの二切れは味噌床から取り出したままの状態です。

試食してみるとしっかり内部まで漬かって味が染みています。食べたことがない人に伝えるのは難しいのですが、一見炉端漬けのような見栄えですが、食感はパリっとして胡瓜の丸ごと1本浅漬けのようなちょうど良い柔らかさ、そこにはやとうり独特の風味が広がります。生のままだと少々主張が強すぎるアクが味噌に漬けることでかなり和らぎ、ほどよく落ち着いてきます。

通常は味噌をよくぬぐい、洗ってから切りますが、味噌をあまりぬぐわずに細切りにすればより味噌の味を濃厚に、いわゆる漬物というよりも白いご飯にあうおかずになります。

ご飯に混ぜ込んで食べるのも良し、お茶漬けに載せても最高です。
はやとうりはもともと南米産で、ラテンアメリカや西欧の料理によく使われますが、こうして繊細なうまみを全面に出した漬物のような料理法は日本人ならではの発想だと思います。ぜひお試し下さい。

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